【実録】おひとりさまの終活:Kさんの場合
3月某日、宇都宮市のとある介護施設へお邪魔して参りました。Kさんが暮らしていた家を引き払い、介護施設へお引越をしたとのご連絡を受けて、ご挨拶と近況を伺いにお邪魔したのです。
Kさんとはさかのぼること、5年前からのお付合いです。
2010年3月、末期がんだった娘さんが若くして亡くなり、当社に委託散骨を依頼。当社は東京から宇都宮へご遺骨をお預りに伺い、責任をもって散骨を執り行いました。
後々聞いたのですが、ご両親が困らないよう、娘さんご本人が自身の最期について色々手を尽くされ、当社へ散骨の資料を取り寄せ、申込みをされていたのでした。
その後2012年12月、Kさんのご主人がご逝去。Kさんよりご連絡をいただき、ご主人のご遺骨を娘さんと同じ場所に散骨して欲しいとのご要望でした。この時も宇都宮へご遺骨をお預りに伺い、娘さんと同じ場所に散骨を執り行いました。
※本来[委託散骨]は日時と散骨場所をお選びいただくことは出来ないのですが、今回はKさんの想いを汲んで、富士山の見える駿河湾の、娘さんと同じ場所にて行いました。
そして2014年3月、ペットのワンちゃんも他界。Kさんは心と身体の調子を崩され、しばらくは寝たきりに近い状態に。この時ほど、近くに住んでいたらもう少し力になれるのに・・・と思ったことはありません。
そのうち自然と、Kさんの方から「自分に何かあったら、家族と同じ場所に散骨して欲しい」とのお話を聞くようになり、Kさんたっての希望で【委託散骨の生前予約契約】を当社と結び、散骨請求額の半額の[契約金]をお預りしたのでした。
その後半年に一度のペースで連絡を取り合い、東京から宇都宮のご自宅へと訪問を重ねました。
そして今年の2月、Kさんは信頼のおけるケアマネジャーさんのご協力もあり、介護施設へ転居。
住み慣れたご自宅を処分し、年金受給額の範囲内で快適な生活を送られているとの事で一安心。個室でプライベートは守られつつ、共同生活の安心感もあるとのこと。
先日伺った時には、Kさんがベッドから立ち上がって室内を歩き、冷蔵庫から飲み物を振舞って下さってビックリ!環境と優しい人々のおかげか、あの寝たきりだった方とは思えないくらい元気になっていて、とても感動しました。元気になられて本当に、良かった・・・
顔を合わせてKさんと改めて色々なお話をし、Kさんにもしもが起きた場合にご連絡を取ることが出来る甥御さんの連絡先を伺ったり、当社でお手伝いが出来ること、お任せいただけることを再確認いたしました。